うまい・安い・早いの可能性とサービスの限界?

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「安い!早い!うまい!」言わずとも知れた牛丼の吉野家さんのキャッチフレーズです。
まだ巷では「牛丼」という食べ物がファーストフード化しておらず、牛肉は高級品の時代。
牛丼を食べるにはそば屋さんなどで500円以上?の代金を支払って食する時代に作られたコピーです。

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時は流れ、牛丼チェーン店も競争が過熱し、今では牛丼が280円~250円で食べられるようになりました。
バブル崩壊後の不景気感に慣れきった消費者意識も手伝ってか、私たちもそれが「当たり前」に
感じられるようになってしまいました。

しかしながら・・・どうでしょう。もし自分が牛丼を売る商売をやってみたい!と思いたち
1杯280円で売るためにはどんな努力が必要なのか?と言うことを考えたときに
果たしてできるでしょうか?
答えは多分「No」です。
ざっくり考えても(あくまで丼勘定ですが)
牛肉50円/100g
たまねぎその他材料20円
ゴハン80円

原価合計 約150円、1杯の粗利益130円から
店舗の家賃や什器備品のリース料金、人件費、光熱費などの販売管理費を
捻出するためには1日何杯売らなければならないでしょう?

仮に自分1人でお店を運営したとします。
家賃が地方なら路面店で安くて10万円/月。
什器備品導入費用1000万円として月額リース料 約2%として20万円/月
水道光熱費 10万円/月
合計 約40万円

40万円÷130円=3077杯/月 となり
1ヶ月の稼働日数25日としたら1日123杯売って初めて【経費】が出ます。
これではまだあなたの給料が出ていないのです。
まぁ牛丼屋なので食べてはいけるでしょうけど(笑)
貴方はこの店舗、経営できますか?と問われたときに正直不安を感じるのは
普通だと思います(笑)

高いよりやすいほうが良い。人は自然と価格に流されます。
しかしながらモノやサービスには「適正な価格」があるのです。
安さのみ追求していけばそのツケは私たちの収入に跳ね返ってくるのです。

震災で復興しなければならない東北・東日本の皆様を支えるためにも
私たち地方経済が頑張らなければなりません。

私は、身の回りのこと、できるものを適正価格で買ってみるようにしています。
忙しい日の朝御飯、マクドナルドに行けば200円で温かいマフィンとコーヒーが買えます。
でも私は買いません。適正価格ではないと思うからです。
近所の早朝からやっている喫茶店で450円のモーニングサービスを注文します。
単純に価格は高いですが、珈琲の香に包まれて、普段なかなか読めない新聞をゆっくり読むことができます。
それを考えたら安い!と想いませんか?

最近はスーパーで買い物をするときもなるべく近所のスーパーで、なるべく地元のものを、
「適正な価格で」買うようにしています。

弊社のサービスも自分たちでは適正価格だと考えていますが、
新規参入する業者様も増え、後発の業者様は次々と安い価格設定を
されてきます。業界発展のためには適度な競争も必要ですので喜ばしい限りなのですが、
しかしながらここ3年間だけ見ておりましても低価格のみで勝負されている業者様が
何件も廃業されております。

うまい・早い・安い これはとってもいいことですが、
サービスの限界に挑戦するには「体力」という資格が必要です。

そして大前提に、「良いサービス」を提供できる会社であることです。

良いサービスとは継続できる。身の丈をわきまえて、そっとお客様のお役に立てる。
そして回りまわって社会に貢献できる。
その気持を忘れずにこれからも頑張ってまいります。

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